建設業界に特化したM&A専門サイトを運営している建設ビレッジです。
今までの記事では中小企業でもM&Aを行うことができる、というお話をしてまいりました。
本日はM&Aを考えるよりも少し前の段階、もし会社の資金がない状態で銀行からの借入れを断られた場合、どのように対処すればいいのか、ということについてお話ししていきます。
事業引き継ぎセンターや相談員がいる国の組織はありますが、緊急で次の支払いのメドを立てないといけない、という方にぜひ読んでいただきたい内容です。
インタビューを行ったのは、建設業界をはじめとして中小企業のM&Aなどを行なっている株式会社シードコンサルティングの代表取締役、岡田聡です。
シードコンサルティングは建設M&Aのサイトから頂いた相談や依頼といった実務を担っている会社です。ご興味がある方はこのサイトから、もしくは最後に紹介するシードコンサルティングのホームページからご連絡を頂けますと幸いです。
銀行と交渉して、とにかく時間を稼ぐ。
まず借入れを断られた場合にすべきは銀行側との支払いに関する交渉です。返済のリスケ、これをしてもらうことが第一優先です。
とにかく時間を稼ぎ、保険を解約したりして、会社から出て行くお金をなるべく抑えましょう。リスケした期限内で会社を立て直すことができるかどうかはわかりませんが、まずは出血を減らすことが大切です。
出費を抑えた結果、必要な金額を用意できない場合は、次の手段としてファクタリングの売掛債権をベースにお金を会社に入れるという方法もあります。これは専門的な方法ですが、それでこの危機を乗り切った企業もあります。
少人数私募債を発行して危機を乗り越える。
私が最近担当した例を挙げると、少人数私募債を発行した企業があります。
少人数私募債とは、会社が社債を発行してそれを少人数の人たちに買ってもらうという、いわゆるクラウドファンディングに近いものです。会社を応援したいと思っている仲間内にだけ社債を売ることができるのです。
もちろん、相手側に「今後、新しい事業を展開して経営を建て直すので社債を買ってください。今後は金利もつけてお返しします」というメリットを提示する必要がありますが、これは複雑な作業ですので、私のような専門家にご相談していただきたいです。
その際に作成する文書を目論見書と言って、「こういう理由、こういう金利の条件で社債を買ってください」という正式な文書を専門家が作成します。それで数千万円を集めて苦しい時期を乗り越えようとしている企業も少なからず存在しています。
これまでに挙げたものでも経営を立て直すのが難しくなれば、会社や会社の資産を売るということも選択肢の中に入れてもいいかもしれません。
M&Aでスポンサーを見つけたり、部分的に会社の事業部を売却したり、資産や土地を売却したり、という選択肢があります。
返済のリスケをできる時間は平均でも数ヶ月が一般的。
返済のリスケをできる期間は、会社の赤字状況や経営状況の緊急度によって変わってきます。
数ヶ月後に資金ショートしそうな場合は、とにかく銀行側に交渉して返済スケジュールを変えてもらいましょう。大体は2、3ヶ月程度から半年程度の猶予が平均ですが、1年も伸ばすことができるケースもあるようです。その間に出費を抑え、なんとかして資金を集める方法を探しましょう。
建設M&Aでは、M&Aに関する相談だけでなく、会社経営の財務に関するご相談も受け付けております。
M&Aはあくまでも会社経営をする上での選択肢の1つです。会社を存続させるためにお悩みの経営者の方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度、ご相談をいただけますと幸いです。連絡は当サイトから、もしくはシードコンサルティングのホームページよりお願いいたします。(シードコンサルティングのリンクはこちらからどうぞ)